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INFJ「一直線すぎる理想主義者」の性格診断
からの続きになっています
理想主義者のINFJは仕事探しについても自分の理想に徹底的にこだわるタイプ。
ところがそうした性格のため、仕事の選択肢を減らしてしまうケースもよくあります。
そこでこのページではINFJが自分の適職にこだわりつつ、将来の可能性を広げてゆける方法について考えてみました。
INFJはオンリーワンになれる仕事こそ適職
INFJタイプは主として直観(N)機能と感情(F)機能が働く性格タイプです。
ゆえに適職を考える場合、一般的にこのタイプは自分の独創性やアイデアを追求できる仕事が向いていると言われています。
それも新製品の開発や発明のようにモノ寄りの仕事ではなく、人間相手の仕事が向いていそうです。
もう1点、このタイプの適職を考える場合に考慮しておくべきことがあります。
それは性格全般が内向(I)型だということです。
内向(I)型の場合、多人数の中で働くとエネルギーを消耗しやすい傾向があります。
したがって少人数からなる職場で働いたり、できれば自分1人で動けるような仕事が実力を発揮しやすいと言えます。
INFJタイプはもともと平和主義者であるため、他人との競争は得意ではありません。
だからライバルとの競争を強いられると、逆にやる気をなくす場合があります。
つまり「ナンバーワン」を目指すタイプではなく、典型的な「オンリーワン」を目指すタイプなのです。
ただ、競争は好まないものの結果を出すことにはこだわる性格です。
したがって目標達成までに途方もなく時間のかかる仕事より、比較的短期で結果を見ることのできる仕事を好む傾向があります。
INFJが自分の天性の能力を活かせる仕事とは
次に、INFJに向いている仕事、不向きな仕事について教科書的に整理してみました。
これはあくまでも参考意見として読んでいただくだけで構いません。
一般的に向いていると言われる仕事
INFJタイプの人にはどんな仕事が向いているのでしょうか。
例としてよくあげられるのが次のような仕事です。
カウンセラー、塾講師など教育関係、経営コンサルタント、企画・クリエイティブ関係
この後の説明もよく読んで!!
以上はあくまでも典型的な例に過ぎませんが、ここで共通しているのは
頭と心を使って人の面倒を見る仕事
だということです。
わかりやすく言えば人に助言やアドバイスをする仕事、もしくは教える仕事、アイデアを与える仕事です。
経営コンサルタントとなると相手が人ではなく企業になりますが、この場合も法人相手より個人事業主や小さな商店を相手にする方が力を発揮しやすそうです。
選ぶとよけいな苦労をしそうな仕事
上の項でINFJタイプの人が向いているのは
「頭と心を使って人の面倒を見る仕事」
だと述べました。
したがってこの逆方向の仕事を選ぶとかなり苦労しそうな予感がします。
まずは肉体労働。
INFJに限らず、直観(N)型の人は多くの場合、頭脳労働の方が向いています。
よく「16の性格タイプ」関連のサイトにINFJの適職としてマッサージ師などが書かれています。
でも、こういう肉体感覚が要求され、なおかつ体力のいる仕事は感覚(S)型の人の方が向いていることが多いです。
また、直観(N)型ゆえに事実関係に対するツメが甘くなるので、たとえば経理などの仕事はそれなりの努力が必要となるでしょう。
他には直観力を必要としないルーティーンワーク、ライバルと売上げを競う仕事、刻々と情勢が移り変わる中で柔軟な対応を迫られる仕事なども不向きかも知れません。
無意識下に眠っている性格機能を目覚めさせよう
さて、INFJタイプの「適職」、そして「選ぶと苦労しそうな仕事」について述べました。
でも、このサイトの趣旨として言えば、そもそも人間の能力を得意/不得意で分類すること自体、少々問題があるのではないか・・・とも思えるのです。
なぜならユング心理学では
「人は誰でもすべての性格機能を持っている」
と考えるからです。
つまり外向(E)型、内向(I)型を問わず、人は誰でも
- 思考(T)
- 感情(F)
- 感覚(S)
- 直観(N)
の4つの性格機能をすべて持っているということです。
ただ、その4つの性格機能のうち、たいていの場合はどれか2つを意識的にうまく使っていて、残りの2つは無意識下で眠っているという状態です。
言い換えると、4つのうち2つの性格機能は使い慣れているけれど、あとの2つは使い慣れていないだけ、ということです。
下の図をご覧いただきたいと思います。
上の図のように、INFJタイプの人は直観(N)機能と感情(F)機能は意識の領域で使われています。
だから使い慣れているということです。
ところが思考(T)機能と感覚(S)機能は無意識下にあって、普段はあまり使われないままになっているのです。
ユング心理学における「能力開発」というのは、この無意識下に眠っている能力を呼び覚ますことです。
もちろん簡単にはいきません。
でも、若いうちなら「選ぶと苦労しそうな仕事」であっても、無理をしない範囲で少しやってみる、そして慣れてみる、という方法があります。
また本来、不向きなはずの経理関係の資格(たとえば簿記の資格など)に挑戦してみるという方法もあります。
こうやって無意識下に眠ったままの残り2つの性格機能を呼び覚ますことで、仕事の領域は何倍にも広がります。
性格テストを受けた結果、
あなたは〇〇タイプだから□□の仕事がおすすめです
と指摘されたからといって、それを鵜呑みにしても充実した人生は送れないかもしれません。
特にINFJタイプは「理想の仕事」にこだわり過ぎる傾向があるため、自分自身で選択肢を絞り過ぎている可能性もあります。
そこで一度、今までの理想からちょっとはずれたところに「寄り道」してみるような時期があってもよいのではないか、と思っています。
これは他の「16の性格」のサイト等にある職業アドバイスとは異なっているかもしれません。
でも、その性格タイプ理論のオリジナルであるユング心理学の立場から言えば、これはごく普通の考え方です。