性格タイプ

MBTI的な発想だけではタイプ判定を失敗しやすい理由

思考(T)型それとも感情(F)型

 

MBTIでは質問紙法というやり方で

人のタイプを判定します。

 

このMBTIの影響でしょうか…

あなたはどっち?的な心理テストで

人のタイプがわかると思われている

傾向があります。

 

これはある意味、

MBTIの負の影響だと言えます。

 

今回はこうした心理テストが

見落としがちなポイントについて

解説してみます。

 

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私は思考(T)タイプ? それとも感情(F)タイプ?

 

少し前のYahoo!知恵袋でちょっと気になる質問を見つけました。

→その質問文へのリンクはこちら

 

ひとまず前半部分だけご覧いただきます。

 

MBTIで自分がISTPとISFPどっちなのかはっきりしたいです。

診断はいくつかのサイトを受けたのですが、全てISTPと出ます。

しかし、T型のように理屈っぽく考える質ではないと思い感情型バージョンのISFPの解説を読んだのですが、ISFPほど協調性はないですし、周囲の感情に気づけることも少ないです。

TとFの違いを具体例で挙げた話に、募金する時のそれぞれのパターンとして、

Fは「かわいそうだから」募金する

Tは「たまたま生まれた国の違いで苦しんでいる。自分はたまたま生まれた国の環境がよく稼げている。フェアにするために募金しよう」と募金する

という例えを読んだのですが、説明の理屈はわかるのですが、その理屈に私自身の答えを当てはめTかFか判断するのが自分では難しいです。なので、他者からの判断を伺いたいです。

私はこの場合募金しません。

募金しない理由は、自分の体と時間を交換にして得たお金を、何とも交換なしで差し出すことに納得できないからです。

これは、F型による感情的な意見でしょうか?

 

おそらくどこかのサイトで

募金する時の動機による

思考(T) or 感情(F)の判定法が

書かれていたのでしょう。

 

この中で私が疑問に感じたのは

「募金をする理由」の選択肢です。

 

そのサイトによれば、

かわいそうだな~で募金する

感情(F)タイプ。

キチンとした理由あり!で募金する

思考(T)タイプ。

と判定するようです。

 

ところが困ったことに、

この相談者さんは

「私は募金なんかしないんだけど…」

という人なんですね。

 

そもそも「募金をする」ことを

前提として作った判定法なのに、

この方は募金しないと言う。

だからこの選択肢では

判定できないのも当然です。

 

思考と感情
思考と感情 ― ものごとの判断の仕方このページは『性格理解の基本』からの続きになっています。 悲しみのどん底にいる人を喜ばせたいと思った時、あなたならどんな言葉を...

 

 

いずれにせよ感情(F)タイプになってしまう質問

 

もし、募金という活動を例にあげて

TかFかを判定したいなら、

① 募金したいと思う場合

② 募金したいとは思わない場合

の2つのバージョンに分けて質問する必要があります。

 

つまり、まず最初に次のような質問を用意します。

 

戦争などで国内が荒廃しているA国があります。

その国の子供たちは食事も服も不足していて、たいへん困っています。

現在、政府主催でそのA国への募金活動が行われています。

あなたはもしお金が十分にあれば募金したいと思いますか?

思いませんか?

 

このように

「募金しますか?」

ではなく

「募金したいと思いますか?」

と質問しなければなりません。

 

なぜなら募金したくても金がない…

という人もいるだろうからです。

 

大切なのは、「実際に募金するかどうか」ではありません。

募金したいという気持ちがあるかどうかです。

 

 

そこでまず、「募金したい」場合から考えてみましょう。

もし、その理由が

かわいそうだから。

というのなら、

それは明らかに感情(F)タイプです。

これはわかりやすい。

 

ところが質問文にもあるように

A国は今、大変な状況にある。

一方、日本は豊かな国だ。

国によってこんな違いがあるのはフェアじゃない。

だから募金したい。

 

これは一見、論理的な思考に見えます。

しかし実はコレ、まさに

感情(F)タイプならではの発想です。

 

結局、自分たちは豊かだ、

向こうの国は貧しくて大変だ!

わあ~、かわいそ~っ!

感情的に判断しているからです。

 

これはまぎれもなく、

感情(F)タイプ特有の共感です。

 

時々、感情(F)タイプの人は

こういう発想をして、

自分だって論理的に思考している

とカン違いします。

 

でも、多くの場合、

自分の感情に理屈を付けているだけ。

論理的な思考とは違います。

 

つまり上のような募金の例で考えると

いずれにせよ感情(F)タイプになる、

というわけです。

 

 

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思考(T)タイプの人ならどんな思いで募金するか?

 

では、思考(T)タイプの人なら

どんな発想で募金するでしょうか…。

ちょっと例をあげてみましょう。

 

今、A国に対して大国Bが大規模な経済援助を計画しているらしい。

おそらく大国BはA国を足がかかりに自国の勢力圏を拡大していくつもりだろう。

こうなると日本や近隣諸国にとっては打撃だ。

そんなことをさせないためには日本や他の国々がA国に援助の手を差し伸べるべきだ。

その一環として自分も募金活動に参加させてもらおう。

 

あるいは次のように考える思考(T)タイプの人もいるでしょう。

 

この間、読んだ啓発本に「幸せ貯金」っていうのが書いてあったな。

他人のためにお金を使うと、後々、それに利息がついて自分に返ってくるという話だった。

よしっ、めぐりめぐって自分に幸せが返ってくるなら募金をしておこう。

 

上の2つの例を考えてみてください。

いずれの場合も

A国民への共感があって募金する、

というわけではなさそうです。

 

単に、論理的に考えて

募金をするのがこの場合は正しい、

あるいは有利だ、

と考えているだけでしょう。

 

こういう場合、その人は

思考(T)タイプだと言えるのです。

 

 

そもそも「募金しない」人はどんな人か?

 

難しいのは「募金しない人」の場合です。

 

まず思考(T)タイプで募金しない

理由を考えてみましょう。

 

経済援助は一時的にはよいかもしれない。

でも長い目でみると、その国は他国からの経済援助なしにはやっていけない国になってしまう。

その結果、いつまでたっても経済的に自立できなくなる。

「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えろ」という言葉がある。

本当に大切なことは金を出すことではなく、自立へのノウハウを教えることだ。

だから自分は募金には反対だ。

 

また、次のように考える思考(T)タイプの人もいるでしょう。

 

われわれが募金したとして、果たしてその金はA国に送られるのだろうか。

税金の使いみちだって結構いいかげんなものだ。

行き先が不透明な募金をしても世の中はよくならない。

 

 

これらの例のように

(内容の是非はともかく)

一応、スジの通った理由があって

物事を判断するのが思考(T)タイプです。

 

 

一方、感情(F)タイプであれば

相手のことが嫌いでない限り、

つらい思いをしている人への

共感能力が働くはずです。

 

実際にお金を出すかどうかは

別として、

もし自由にできるお金があれば

たいがいの感情(F)タイプの人は

募金したいと思うでしょう。

 

 

では、感情(F)タイプの人は

どんな場合に

「募金なんかしたくない!」

と思うのでしょうか。

 

考えられる理由はおそらく次のようなものです。

 

募金するなんて、

そんなの生理的にイヤです!

理由はありません!!

 

そうなんです…

単に募金というものに対する

ネガティブな感情を

持っている場合だけです。

 

 

MBTIなど心理テストの盲点

 

話をもとに戻しましょう。

 

この知恵袋の相談者さんが

募金の話を参考にできなかったのは

その例が悪かったからです。

 

「募金はするもの」という前提で

「あなたはどちらですか?」

という選択肢を作った人は

おそらく自分自身、

感情(F)タイプなのでしょう。

 

だから

「募金なんてしたくない!」

という人もいるんだということが

想定できなかったのでしょう。

 

 

MBTIというのは性格タイプを質問によって決めるやり方です。

もちろん専門家がちゃんと作った質問は判定の精度が高い傾向があります。

 

しかし、たとえそうであっても、質問の趣旨を回答者がしっかり理解できるとは限りません。

 

だから

「あなたはどっち?」式の質問に

答えてもらうことで

その人の性格傾向が判定できる…

と思っていると失敗することがあります。

 

これはMBTIのような心理テスト

でも当てはまることです。

 

他の記事でも書きましたが、

人の性格タイプを見きわめるには

やはり本質的な理論を

しっかり学ぶ必要があります。

 

当たるんかい?MBTI
MBTIの性格テストは自己観察能力を付けるためのヒント「MBTIってさ、 受けるたびに判定結果が変わるんだよね・・・」 ハイ、ごもっともです。 コロコロ変わりますね...

 

 

 

結局、質問者さんはどのタイプ?

 

 

では、この知恵袋の相談者さんは

思考(T)タイプ、感情(F)タイプの

どちらでしょうか。

 

この相談者さんは

「私は募金しません」と

答えています。

 

この時点で

思考(T)タイプの可能性は高い

と言えそうです。

 

でも、まだ決定はできません。

合理的な理由があるかどうかがポイントです。

 

そこでこの方の

「募金しない理由」を読んでみると

次のように書かれています。

 

募金しない理由は、自分の体と時間を交換にして得たお金を、何とも交換なしで差し出すことに納得できないからです。

 

ここにはA国の人に対して、

この人がどういう感情を持っていて、

だから募金はしたくないんだ、

というふうには書かれていません。

 

あくまでもこの人なりの論理で

募金したくない理由が書かれています。

 

まあ、その理由の論理性については

「?????」

という部分はありますけど…。

 

でも、この人なりに論理的に

判断しています。

だからこの人は思考(T)タイプだと

言えるのです。

 

 

ついでに知恵袋に載せられた

質問文の後半も見てみましょう。

 

Tiの特徴として、気持ちに鈍感という点が挙げられると読んだのですが、私は周囲の人に言われて初めて自分の好みが理解できるということが多かったです。

毎日唐揚げ弁当を食べているのですが、唐揚げを好きという認識はなく、美味しいと感じたから毎日食べたくなって食べるといった感じでした。友人に「唐揚げ好きだよね」と言われて始めて、自分は唐揚げが好きなんだと認識しました。

他にも、なんとなく普段の言動から違和感を持っていた人がいて、周囲の人の「あの人嫌い」という意見をきいて始めて、はっきりと自分も苦手意識を持っていることに気づいたりします。

これは、Tiの特徴である気持ちに鈍感が当てはめられる事例なのでしょうか?

 

「唐揚げがおいしい→だから食べる」

というのは感覚(S)タイプだからです。

 

もし逆の直感(N)タイプなら、

「唐揚げはおいしい。

だけど健康に悪そうだから

食べるのはやめよう」

と考えるかもしれませんし、

考えないかもしれません。

 

いずれにせよ、この唐揚げの話は

あまり関係がありませんね。

 

 

…ということで、

この質問者さんは

「ISTP 束縛を嫌う技術者」

ということになります。

 

もちろん、

ここに技術者とあるからといって

全員が全員、手が器用とは限りません。

あくまでもイメージです。

 

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