ナマケモノ性格診断

ユングの『タイプ論』を挫折しないで読む「賢い方法」

 

もし、ユングの性格タイプ理論について学びたければ、ユングの『タイプ論』を読むのがベストです。

ところが『タイプ論』はけっこう難しいため、買っただけで「読まない・読めない」と言う人も多いはず。

 

そこで『タイプ論』の予習編として役立つ入門書2冊をご紹介します。

その上で『タイプ論』をどう読めばよいか・・・具体的に言えば『タイプ論』の「どこをどのように読めばよいのか」について解説します。

 

河合隼雄さんにしては読みやすい良書

 

まず最初におすすめしたい入門書が河合隼雄さんの『ユング心理学入門』です。

 

河合隼雄さんは日本におけるユング心理学研究の草分けとして超有名です。

そしてユング心理学を学ぼうとする人のほぼ全員が最初に手にするのがこの本です。

 

しかし正直言って、私は河合隼雄さんの本はあまり好きではありません。

なぜなら説明がわかりづらいからです。

 

私が思うに、河合さんはたぶん直観機能の強い人です。

そういう人は何かを説明する時に「たとえ話」から始める傾向があります。

そして、そのたとえ話に夢中になり過ぎ、最後に結論を言うべきところで要領を得ないような表現になってしまうのです。

 

河合さんの文章もそういったところが多々あって、最初のたとえ話はおもしろくて引き込まれるのですが、最後まで読んで結局よくわからない・・・というケースが多いのです。

 

そういう河合さんの本の中でも比較的、わかりやすく書かれているのがこの『ユング心理学入門』です。

 

ただしこの本をキマジメに序説から最後まで全部読む必要はありません。

それをやると挫折する可能性が高くなります。

 

タイプ論を学びたい皆さんがとりあえず読むべきところは

第一章「タイプ」

のところだけです。

 

この第一章「タイプ」だけは河合さんが書いた文章の中でも奇跡的にわかりやすいんだ

 

とりあえずこの章だけを一読。

それでわからなければ再読。

まだ物足りなければ再々読しましょう。

 

これでタイプ論の基礎がガッチリ付きます。

 

わずか数十ページしかない第一章のためだけにこの本を買うのはちょっともったいない感じですが、それだけの価値はある「数十ページ」だと思います。

 

 

一度は消えた良書がオンデマンドで復活再版

 

今、ご紹介した河合隼雄さんの『ユング心理学入門 第一章』を高校2年生レベルとすると、2番目にご紹介する本はさらに易しい中学生レベルだと言えるでしょう。

 

ちなみにこの後に紹介する『タイプ論』は大学院レベルかな

 

その本とは『ユング心理学でわかる8つの性格』(福島哲夫 著)です。

 


MBTIや16Personalitiesでは人間の性格タイプを16個に分類しています。

しかし本来、ユングのタイプ論では8つのタイプに分けます。

それを徹底的に嚙みくだいて説明しているのがこの本です。

 

でも、この本を読んだ人の中には

簡単過ぎて気に食わん!

という人もいるようです。

 

あるいは

簡単すぎてユングじゃないよ

と感じる人までいるようです。

 

そういう人たちは

易しく書かれた本は有り難みがない・・・

とでも思うのでしょうか。

 

確かにこの本では平易に書こうとするあまり、そぎ落としてしまった部分もあるようです。

だからあまり「玄人(くろうと)受け」はしない本かも知れません。

 

そのためか一時期、この本はAmazonや書店から姿を消していました(絶版状態だった?)。

それが最近、オンデマンド版としてまた復活したようです。

おそらく出版して欲しいとの要望が多かったのでしょうね。

 

この本がAmazonから消えた時、「ああ、絶版になる前に買っておいてよかった!」と心から喜んだものだよ

 

上のAmazonのリンクではkindle版が出るようになっています。

紙の本が欲しい方は「ペーパーバック」のボタンを押してページを切り替えてください。

 

実際、「易しく書きすぎて玄人受けしない本」ではあっても、初心者がタイプ論の世界に入っていく時の準備編として、これ以上の良書はないと思います。

そういう意味でも強くお薦めしたい1冊です。

 

 

ユングの『タイプ論』を挫折せずに読む方法

 

最後にユング自身が書いた『タイプ論』の読み方について少し書いておこうと思います。

 

 

何やかや言って、ユングのタイプ論を学ぶ上で『タイプ論』を越える本はありません。

ただし、この本を序論や第1章から順番に読んでいってはいけません。

あっという間に挫折します。

 

この本の前半は全部すっ飛ばし、『タイプ論』のまさに心臓部である

第10章「タイプの一般的説明」

から読むことにしましょう。

 

その方が挫折せずにこの本を「ものにする」ことができます。

 

とは言え、おそらく「普通の人」が1回読んでスッと頭に入るような文章ではありません。

第10章だけで最低でも3~4回は通し読みしましょう。

 

もちろん上にご紹介した2冊は先に読んでおいた方がいいでしょう。

 

何の予備知識もなしにいきなり『タイプ論』を読むと、たぶん玉砕するよ

 

第10章を何度か読んでみて、「なんとなくわかったな」と思ったら、今度は

第11章「定義」

を読んでみましょう。

 

普通、「定義」の文章の方が易しいはずなのですが、『タイプ論』の場合はその「定義」の方が難しいです。

 

この「定義」もまた最初から順番に読んでいく必要はありません。

目に付いたところから拾い読みしていくといいでしょう。

 

ユングの『タイプ論』には日本人なら読まなくてもよいページがたくさんあります。

そういうところを全部キマジメに読もうとすると、必ず挫折します。

だからまずは第10章だけを読む、という方針で『タイプ論』に取り組むのです。

専門の学者でない限りそれで十分だと思います。

 

 

本を読む前に

 

この記事でご紹介した本を読む前に、先に読んでおいていただきたいのがこのサイトの次のページです。

 

 

こんなことを書くと手前味噌になりますが、ユングのタイプ論の超基本をここまで丁寧に書いてある本や記事を私は見たことがありません。

 

私が書いたこの記事を先にサラッと読んでいただいた上で福島さんや河合さんの本を読み、そして『タイプ論』へと進んでいけば、性格タイプを効率的に深く学ぶことができるはずです。

 

 

ついでに書いておくと、ユングのタイプ論とMBTIは似て非なるものです。

それについては次の2つの記事に詳しく書いています。