ユング心理学やMBTIに出てくる
感覚型と直観型の2つのタイプ。
実はこれ、手相を見ただけで瞬間的に判別できます。
といっても、これはナマケモノの仮説なので、アカデミックな場所で研究しておられる方には信じてもらえないかも知れません。
でも、私はこれまでの長年にわたる観察結果からかなり自信を持っています。
[注意]この記事にはたくさんの手相写真が掲載されていますが、いずれも自由に使用できる無料素材です。
知能線を見れば直観型と感覚型を判別できる
さっそく次の2枚の手相を見比べてください。
もし手相の専門家ならいろんなことが読み取れると思います。
でも、ここでは占いとしてではなく、あくまでもユング心理学的な観点から手相を解釈してみたいと思います。
それで上の2枚の手相についてですが、私自身の観察経験から次のように言ってほぼ間違いないと思います。
左側の手相→直観型の人
右側の手相→感覚型の人
この判別方法はきわめて簡単です。
まずは下の写真をご覧ください。
誰の手にもだいたい上の図のような3本の主要線があります。
3本を同時に見ると、なんだか漢字の「爪」が傾いているように見えますよね。
直観型か感覚型かを見分けるポイントは、この「爪」という漢字の真ん中に位置する知能線です。
基本的にこの知能線は多少のカーブを描いて手首の方へ流れているものです。
でも、そのカーブが異様に急だったり、逆にカーブがほとんどなかったりした場合には直観型、感覚型というふうに見分けることができます。
それではその見分け方をお教えしましょう。
上の左右の手相を見比べた場合、左側の知能線は途中から急カーブを描いて下の方へ伸びています。
反対に右側の知能線はほぼ真っ直ぐに手のひらを横切っています。
こうした知能線の流れ方から次のように判断します。
知能線が急カーブ→直観型
知能線が横一文字→感覚型
自分の知能線だけを見ると平均的なカーブなのか、直観型的なカーブなのか区別できない場合が多いです。
したがって他の人との比較から、どちらの知能線がカーブが強いか・・・という観点で見た方がいいかもしれません。
私はこの診断法を誰かから教わったわけではありません。
でも、今までたぶん1000人以上の人の手をチラチラッと観察しながら検討した経験から、ほぼ当たっていると確信するようになりました。
直観型と感覚型の知能線のその他の例
先に進む前に、もう少し直観型と感覚型の知能線の例をいくつかご覧に入れます。
カーブしているとか、直線的だと言っても、いろんなバリエーションがあるので他の例を見慣れておくといいでしょう。
直観型の知能線のサンプル3選
[左]知能線は短いものの、明らかに手首の方角へ急カーブしています。
[中]この知能性は割と平均的なカーブに近いのですが、感情線との離れ具合から直観型傾向を持っている・・・と判断してかまわないでしょう。
[右]この知能線は残念ながら途中までしか写っていませんが、急カーブの度合い、線の濃さから判断して、おそらく手首に近いところまで伸びている典型的な直観型知能線だと思います。
感覚型の知能線のサンプル3選
[左]これは最初にご覧いただいた感覚型の例で、参考までに再度載せました。
[中]ほとんどカーブせず横一文字に伸びる典型的な感覚型の知能線です。
[右]ほぼ直線的に手のひらを横切っており、完璧な感覚型の知能線です。
人さし指で「ものをさす」という動作
では、なぜ直観型と感覚型の違いが知能線に出るのでしょうか?
これについて私は自分なりの仮説を持っています。
でも、それを述べる前に、ちょっと別のことをお話したいと思います。
それは、
人さし指で何かをさす
という人間の動作についてです。
何かをさし示す場合、世界中の多くの民族は本能的に人さし指を使います。
この「人類普遍の本能的な動作」について少し考えてみることにします。
そもそも人類というのは数百年前に誕生したそうです。
その後、われわれ現代人とほぼ同類の新人類が誕生したのは約20万年前だそうです。
そして人類が言語というものを持ち始めたのは10万年くらい前。
しかし当初はまだボキャブラリーも貧困で、まだ名前の付いていない「もの」もたくさんあったでしょう。
そこで何かを表す場合、その「もの」の名前がまだない場合は人さし指でさし示すことが多かったと思います。
例えば目の前の木の実が「自分のものである」と主張する場合、まず、その木の実を人さし指で示し、その後で自分自身を指さす・・・というふうに。
また、昔の人は現代人より目がよかったので、たとえば5km先にいる動物を指さして
今日の晩飯はあいつにしよう
などと伝える場合もあったと思います。
ともあれ、昔から人は「近くのもの」も「遠くのもの」も、何でもかんでも人さし指で示しながら生活していたと想像できます。
遠くをさす時ほど人さし指をそらせる
ところで人さし指で何かをさすと言っても、遠くにあるものをさす時と、すぐ目の前にあるものをさす場合とで
人さし指のそり方が微妙に違う
ということにお気づきですか。
次の2枚の写真をご覧ください。
まず1枚目の写真は子供が遠くの方を指でさしている写真です。
たぶん遠くの空をさして「ほら、あそこに鳥が飛んでいるよ」などと隣の女の子に教えているのでしょうね。
次の写真は3人が目の前のパソコン画面を指でさしながら何かを語り合っている写真です。
3人のうちの2人は画面を指でさしながら「ほら、この図だよ」などと言っているようです。
この2枚の写真を見比べて、それぞれの人さし指の「そり方」を観察してください。
1枚目の写真の子供は人さし指をピンと力強く伸ばしています。
2枚目の写真では人さし指は「半伸ばし」という状態です。
このように人さし指をピンと伸ばすか、半伸ばしにするかは
指で遠くをさすか、近くをさすか
によって変わってくるわけです。
これは実際に自分で試してみるとよくわかるでしょう。
遠くをさす場合
→人さし指はピンと伸ばす
近くをさす場合
→人さし指は半伸ばしになる
人さし指をそらす場合、小指はグイッと曲げる
今、ものをさす場合の人さし指の「そり方」について述べました。
それとともに、もう1つ重要なポイントがあります。
普通、人さし指で何かをさす時、中指、薬指、小指は適度に曲げます。
そしてこの時、特に注目すべきなのは小指の曲げ方です。
もう少しはっきり言えば、
どの程度力を入れて小指を曲げるか
ということです。
これも自分自身で試してみるとすぐにわかるはずです。
おそらく次のようなことが言えるのではないでしょうか?
人さし指をピンと伸ばす時
→小指もグイッと曲げる
※中指・薬指もつられるようにグイッと曲がることが多い
人さし指を半伸ばしにする時
→小指は軽く曲げる程度
※中指・薬指も軽く曲がる
ここからさらに考えを進めてみます。
ある人は日頃から遠くを指さすことが多く、そのつど小指をグイッと曲げていたとします。
別の人は日頃から近くを指さすことが多く、小指はいつも軽く曲げる程度です。
すると「遠くをよく指さす人」と「近くをよく指さす人」とでは、手のひらの筋肉の付き方が異なってくるはずです。
これは言葉だとわかりづらいので、下のイラストを見てください。
左のイラストのように、遠くをよく指さす人の場合、手のひらを斜めに横切るラインで手のひら全体を頻繁に曲げていることになります。
逆に右のイラストのように、近くをよく指さす人の場合、手のひらをまっすぐ水平に横切るラインで手のひら全体を頻繁に曲げていることになります。
そして、このラインを形成するように手のひらの筋肉が発達するため、結局、このラインにそって「折りジワ」が現れるはずです。
それが知能線の傾きに影響を与えるのではないか・・・というのが私の仮説です。
この「手のひらにできる折りジワ」を示したのが下の写真です。
左側は頻繁に遠くを指さす人の手にできやすい「折りジワ」、右側が頻繁に近くを指さす人の手にできやすい「折りジワ」です。
そして、これらがそれぞれ直観型の人の「折りジワ」(左)、感覚型の人の「折りジワ」(右)になる、という考え方です。
そんなバカな!
と思った人もいらっしゃるでしょう?
そう思うのも当然です。
なぜなら私たちは日常生活の中で、手のひらに「折りジワ」ができるほど、頻繁に人さし指で何かをさしたりはしていないからです。
でも、ここでもう少し私の仮説に付き合っていただきたいと思います。
脳は現実と想像を区別できない
人間というのは心と身体が密接につながっています。
こういうのを心身相関などと呼ぶようですね。
例えば苦手な人と会う時、私たちの身体は無意識のうちにこわばって、肩が凝ったりします。
それは一種の防御反応だと言えます。
コイツは危険だ!いつ攻撃されるかわからないから構えろ!
という指令が脳から全身に出るわけですね。
ところが実際にはその苦手な相手のことを想像しただけでも身体がこわばることがよくあります。
これはなぜかというと、脳というのは現実で起きていることと、単に想像しただけのこととを区別できないからです。
単に苦手な相手のことを想像しただけなのに、脳は
危険なヤツが近くにいるぞ!すぐ構えろ!
と全身に指令を出してしまう。
だから身体がこわばるのです。
ここでもう一度、先ほどお話した「指で何かをさす」という動作について考えてみましょう。
すでに述べたように、何万年もの昔から私たちの祖先は「もの」の名前を言葉で表現する代わりに人さし指で遠くをさしたり、近くをさしたりしていました。
中には遠くのものばかりを指さす人もいたでしょうし、逆に近くのものばかりを指さす人もいたでしょう。
また、遠くのものばかりを指さす人というのは、基本的に遠くに意識を集中することが多いわけですから、遠い場所(世界)のことばかりを考える傾向が出てきます。
逆に近くのものばかりを指さす人の場合、近くに意識を集中することが多いわけですから、手が届く範囲にある現実的な物事について考える傾向が出てくるでしょう。
そして脳の方はというと、実際にその人が5キロ先の獲物を指でさしているのか、あるいはまだ仕留めてもいない獲物を食べている自分を想像しているだけなのかの区別が付かないことが多いのです。
なぜならいずれの場合もその人の意識は遠いところに集中しているからです。
この時、「意識を遠くに集中している」という脳の状態が同じなら、実際に指をさしていようがいまいが、脳は同様の指令を手のひらに送ると考えられます。
そして、その手のひらの筋肉を同じように緊張させることでしょう。
また、そういう習慣が続くことで、手のひらの筋肉の付き具合も似てくるでしょう。
こうしたことが遺伝形質の1つとなって何千年、何万年と受け継がれていくうちに、やがて性格傾向と手相との間にある種の相関関係が生まれたとは考えられないでしょうか。
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脳は性格に応じた線を手のひらに刻む
直観型の人は理想が高いため、現実世界からは目をそらす傾向があります。
そして海外に移住することを夢みたり、あるいは遠い未来のことを考えたりするようになります。
そういう人は別に日頃から人さし指で遠方をさしたりはしていないでしょう。
しかし脳にとってはそれは必ずしも重要なことではありません。
その人は「遠いところに思いを馳せる」という傾向を持った遺伝子を祖先から受け継いでいて、現に本人自身もそういう性格傾向を持っている。
そうなると脳はそういう形の筋肉を手のひらに付けるように指令を出す。
その結果、その人の手のひらに斜めに横切るラインが出現するのだと思います。
そして、それが「直観型の知能線」なのでしょう。
一方、感覚型の人はあまり現実離れした夢を追うことはなく、むしろ今生きている現実社会としっかり向き合おうとします。
彼らは別に毎日、人さし指で近くのものをさしたりはしていないでしょう。
でもこの場合もまた、脳にとってはそれはどうでもよいことです。
その人が実際に現実離れした性格を持っている以上、脳はそれに相当する筋肉をこの人の手のひらに付けようとします。
その結果、手のひらを直線的に横切る「感覚型の知能線」が現れるのだと思います。
マスカケ線は感覚型知能線の完成形
ところでマスカケ線というのをご存知ですか?
マスカケ線というのは知能線と感情線とがつながって、1本の線となったものです。
その実例が下の写真です。
私はこのマスカケ線こそ究極の感覚型の手相だと考えています。
一般的に感覚型の人は現実主義者であり、地にしっかり足を付けて堅実に生きているという印象があります。
ところがマスカケ線を持っている人の場合はその次元にとどまらず、現実世界の出来事すべてを強引に自分の味方にしてしまうくらい強烈な感覚型のように思えます。
ただし想像力が足りないというか、未来のことや理想論を語るのは割と苦手です。
このマスカケ線の持ち主として有名なのは徳川家康です。
このことからマスカケ線というのは「天下を取る手相」などと呼ばれています。
しかし実際には天下を取るかどうかは関係ありません。
でも、現実世界への適応能力が非常に優れているので、いわゆる成功者に多い手相であることは(私の観察経験から)確かです。
ナマケモノの知能線は長いカーブを描く
最後に私、ナマケモノの手相について少しだけ書いておきましょう。
私は内向直観型の性格タイプです。
それも子供の頃から相当ヘビーな内向直観型でした。
当然、知能線も急カーブを描いて下の方へ流れています。
それが手のひらだけでは収まらず、手首のちょっと上あたりで手の甲側までぐるっと回り込んでいるという恐るべき知能線です(でした)。
ここまで来ると、ちょっと現実生活に支障を来すほど重度の内向直観型です。
これではさすがに
生きていけない!
ある日、そう気づいた私は自分自身の感覚機能を目覚めさせる決心をしました。
「現実適応能力を自分自身で育成する」ためにいろいろなことを実践し始めたのです。
その中で特に役に立ったと思えるのはブログを書き始めたことです。
私がブログを書き始めたのは今から10年くらい前のこと。
いつも心の中で夢のように考えていることをブログに書きとめ、それを現実的な視点から再考していくうちに、少しずつ客観的なものの見方、現実的な思考力が養われてきたようです。
それとともに不思議なことが起こりました。
手の甲側に回り込むくらいに長いカーブを描いていた知能線が少しずつ短くなってきたのです。
そして今では人並みに手のひらに収まる程度の知能線に変わりました。
ただしカーブしている知能線が真っ直ぐになることはなさそうですが・・・。