ナマケモノ性格診断

内向と外向は劣等機能を考える際の重要ファクターです

 

「優越機能/劣等機能」と「意識無意識」の関係についてはすでに詳しく解説しました。

今回はもう1つの重要ファクターである「外向内向」についての解説です。

 

「外向と内向ならすでに知っているよ」

という人もいらっしゃるでしょう。

でも、優越機能と劣等機能を考える場合の「外向/内向」の着眼点はまた別だと考えてください。

今回の記事はとても大切です。

 

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優越機能と劣等機能の一方が外向なら他方は内向になる

 

前回までの内容で最重要ポイントとなるのは次の2点です。

優越機能は意識の領域で活動している。

劣等機能は無意識の領域に抑圧されている。

 

以上の2点はとても大切なことなのでよく理解しておいてください。

 

 

そして今回、また別の大切なことを説明します。

それは次の法則です。

優越機能と劣等機能のうち、一方が外向的なら他方は必ず内向的になる。

 

たとえば優越機能が外向的思考なら、劣等機能は必ず内向的感情です。

優越機能が内向的感覚なら、劣等機能は外向的直観です。

 

外側と内側で機能を分担していると考えてね

 

このことはまた後で詳しく述べるとして、その前に外向と内向という言葉の意味をあらためて解説しておきたいと思います。

 

なお、この外向と内向の基本概念についてはすでに次の記事で解説しています。

そちらを先に読んでいただいてもかまいません。

 

 

外向タイプは判断の軸足を「世間」に置く

 

外向タイプは「外の世界で何が起きているか」にいつも関心を持っている人たちだと言えます。

そして何か判断を迫られた時、「自分はどう思うか」より「みんなはどう思っているか」を判断基準にする人たちです。

 

ここで1つ例をあげます。

 

たとえば本を読んで、「よい本だったな」と思った時、その満足感を他人にもシェアしたくてAmazonサイトのレビューを書くことがあると思います。

(その本をAmazonで購入したわけでもないのに)

そしてAmazonのサイトを開き、「さあ、★5個を付けてあげよう!」と思ったとします。

ところがふと他の人たちが付けた★の数を見たところ、意外にもその本が低評価だったとしましょう。

こういう場合、もしこの人が外向タイプなら次のような展開が待っている可能性が大きいです。

 

他の人のレビューを読んで「そうだよな、考えてみれば何だかありきたりの内容だったな・・・」と急に自分の意見をコロッと変え、★の数を2つか3つにしてしまうのです。

このように他人の意見にすぐ左右されてしまうのですね。

「おいおい、自分はどこへ行った?」って感じ。

こういうのがだいたい外向タイプです。

 

外向タイプは評価の軸足を世間や周りの人たちに合わせようとするんだ

 

悪く言えば、外向タイプは確固たる自分の意見を持っていないと言えそうです。

良く言えば「協調性がある」「社会性がある」「空気が読める」人たちです。

 

人柄は明け透けだし、みんなのことを考えて動いている印象があります。

一緒にいても、常にこちらのことを気にしてくれます。

そしてこちらに話題を振ってくれます。

人に合わせるのも上手だし、付き合いやすい人たちです。

 

こういう外向タイプが誰かとケンカをしたり、対立した時、そのケンカ相手に向かっていうセリフには共通点があります。

「みんなもあなたに不満を持っているよ」

「他の人たちはみんな私と同じ意見だよ」

…などと言うんですね。

 

つまり外向タイプは「自分はあなたに対してどう思うか」ではなく、「みんなはあなたに対してどう思っているか」を評価の軸足にするのです。

 

この場合、その外向タイプの人は「みんながそう考えるなら、それが正しいに違いない」と信じています。

そして「みんなの意見に合わせている自分は正しい」という論理になるのです。

 

別の言い方をすると、外向タイプは社会的にすでに一定の評価を得ている事実に追従しようとするのです。

 

 

こうした傾向は恋愛においても出てきます。

外向タイプ、特に外向的感情タイプにはちょっと失礼な話になりますが…。

外向的感情タイプは結婚相手を選ぶ場合、ルックスや学歴、勤務先、身長など「わかりやすい評価基準」を重視する傾向があります。

つまり「世間的に評価が高いと思われるタイプ」に自分の好みを寄せていこうとするのです。

 

したがって「他の人たちは趣味が悪いと言うかもしれないけれど、それでも自分はあの人が大好き」というふうな「変わった恋愛」をする外向的感情タイプはほとんどいないでしょう。

 

そう考えると「美女と野獣」カップルの野獣の方は外向タイプで、美女の方は案外、内向タイプなのかもね

 

 

ところで外向タイプには内向タイプが持っていない絶対的なアドバンテージがあります。

それは他人に対して「気おくれ」したり、「ものおじ」することがないという点です。

 

そもそも「気おくれ」とか「ものおじ」、あるいは「恥じらい」とか「照れくさい」というのは外界に対する一種の拒否反応で、これは内向タイプの特徴です。

 

ところが外向タイプにはそうした拒否反応がまったくありません。

それどころか逆に外界に溶け込みたくてウズウズしているくらいです。

 

したがって「本番であがってしまう」とか、「人前で緊張してビビる」ということもなく、外向タイプは常に堂々としているように見えます。

 

 

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内向タイプは判断の軸足を「自分の心の中」に置く

 

内向タイプは「自分の心の中」に去来する様々な「思い」にいつも関心を向けています。

したがって「他人がどう考えているか」より「自分はどう考えるか」を判断基準にする人たちだと言えます。

 

これを先ほどのAmazonレビューの例で考えてみましょう。

自分が満足した本に他の読者全員が低評価を下していたとしても、内向タイプは「この本は自分にはよかった」と思えばためらうことなく★5個を付けます。

 

 

基本、他人がどう思っているかは興味ないのが内向タイプです。

よくも悪くも「人の意見に左右されない」と言えます。

 

しかし、これをもって「内向タイプは自分のしっかりした考えを持っている」とは必ずしも言い切れません。

ここらへんが内向タイプの難しいところです。

 

そもそもこの世の中は物質でできています。

実際、家も衣服も食べ物も、そして人間の肉体そのものも物質ですね。

つまり「人の心」が中身だとすると、その外側にあるものはすべて物質です。

 

特にマネーは物質世界の代表みたいなものだね

 

物質世界に自分の心が貼り付いているのが外向タイプだとするなら、内向タイプの心は物質世界の中の空間を不安定に浮遊しているような感じです。

 

内向型にとって、この世の中は「圧倒的な事実」を突きつけてくる「抵抗しがたい世界」です。

 

それゆえ内向タイプはこの物質世界に対し、常に「ある種の恐れ」を抱いています。

だからこそ常に防衛線をはったり、他者と距離を置こうとするのです。

 

内向タイプが外向タイプのように心をオープンにできないのは、こうした警戒心があるからだと言えます。

 

 

さて、こういった内向タイプの警戒心は外向タイプには理解できないものです。

なぜなら明らかに「距離を置かれている」という嫌な感じがしてしまうからです。

 

そういう内向タイプに対し、「何だか無愛想だな」とか「他人に興味がないのかな」と感じる外向タイプはたくさんいます。

さらには「まるで他人を無視しているようだ」、「冷淡な人だな」という印象にまで発展してしまうこともあります。

 

そしてついには「この人って自己中心的だな」「利己的だな」というマイナスイメージにまで発展していくケースがあります。

 

もちろん内向タイプにはまったく悪気はないんだけど

 

しかし本来、内向タイプは自己中心的でも利己的でもありません。

むしろ物質世界を突き放して見ているぶん、あらゆることを公平に見ているように思われます。

だからこそ、最初のAmazonレビューの例でも述べたように、自分が「よい本だ」と思った本にはためらうことなく★5個を付けるのです。

 

 

劣等機能になると外向・内向の性質に歪みが生じる

 

この記事の最初のところで次の大切な法則を述べました。

優越機能と劣等機能のうち、一方が外向的なら他方は必ず内向的になる。

 

それでこの法則通りに優越機能と劣等機能の組み合わせを整理したのが次の表です。

左側と右側とで「外向/内向」が切り替わっていることに注目してください。

優越機能 劣等機能
(意識の領域) (無意識の領域)
外向的思考 内向的感情
外向的感情 内向的思考
外向的感覚 内向的直観
外向的直観 内向的感覚
内向的思考 外向的感情
内向的感情 外向的思考
内向的感覚 外向的直観
内向的直観 外向的感覚

 

 

最後にもう1つ超重要なことを述べます。

 

今回、この記事で述べた外向と内向の性格特徴はあくまでもそれが優越機能となった場合の話です。

もし劣等機能となって無意識の領域で抑圧を受けているなら、外向にも内向にもそれぞれ独特の歪みが生じます。

 

したがって上の表の左側に書かれている「優越機能としての外向的思考」と右側に書かれている「劣等機能としての外向的思考」とは似ているけれども違う。

後者の外向的思考にはある種の歪みが生じている、ということです。

 

この「歪み」については次回の記事で詳しく解説します。

 

 

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