性格タイプ

「想定外」を楽しむ外向型、「想定内」を求める内向型

想定内と内向型

あなたはたとえば重要な会議にのぞむ場合、あるいは仕事で重要な取引先に行く場合など、あらかじめ「想定」される質疑応答のすべてを予習していくタイプですか?
もし、そうならあなたは何事も「想定内」におさまった方が安心だと考える人ですね。
そういう人は普段からサプライズを楽しむのは得意ではありません。
それどころが想定外の出来事には激しく動揺してしまう傾向さえあります。
なぜならそれは内向(I)型だからです。

 

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人気YouTuberのホリエモンが内向(I)型だと思った瞬間

 

コロナ大流行が始まった昨年2020年の流行語大賞は小池百合子都知事の「3密」でした。
この流行語というのはその言葉を言い出した人物と切っても切れない関係にある場合が多いのですが、今回の記事ではその典型例として2005年の流行語大賞を取りあげてみたいと思います。

もう、今から15年も前のことになりますが、2005年の流行語大賞として2つの言葉が選ばれました。1つは自民党の武部幹事長が言った「小泉劇場」です。
そしてもう1つが当時、ホリエモンこと堀江貴文さんの口癖であった「想定内」でした。

この2005年と言えばライブドア率いる堀江貴文さんがニッポン放送の大株主になったり(しかし買収失敗)、衆議院の総選挙に出馬(そして落選)したりと大忙しの1年でした。

しかし結局、次から次へと彼のもくろみは敗れ、そのたびにテレビの取材で口にしていた言葉が「そんなの初めから想定内ですよ」だったのです。

そんなホリエモンに対し、当時、テレビの視聴者の中には「この人、失敗続きだけど、結局、そこまで読んだ上で動いていたんだから実は頭のいい人なんだなあ」と感心(?)していた人も多かったのでしょう。何しろ時代の寵児でしたからね、ホリエモンは…。
だからこその流行語大賞だったのだと思います。

 

しかしその「想定内」の運が尽きるのも早かったですね。年明けの2006年1月、証券取引法違反容疑でホリエモン逮捕。
確か、逮捕前夜だったと思います。ホリエモンが自分の身に起きていることを半泣き状態で懇意にしていた記者に語った音声がテレビで流されたのを覚えています。
(聞いているコチラの方が痛々しく感じました)

実はこの音声、どうやら「よき理解者」のふりをしてホリエモンに近づいた女性記者に対し、彼が心中を正直に吐露したプライベートな音声だったのを、その女性記者が外部に勝手に流したそうなんです。しかしヒドいことをしますよね。

当時の堀江さんは「すべては想定内の出来事に過ぎないので何が起こっても動じない」自分をアピールしていたのですが、検察やマスコミによってしだいに追い詰められていきました。
今思うと、こちらの方がよほど「○○劇場」です。

 

そこで今回のテーマですが、「想定内」という言葉を考えてみたいと思います。
当時の堀江さんは「想定内」であればものすごく強かったのに、いったん状況が「想定外」になると、あっという間にメンタルが崩壊してしまいました。それはいったいなぜなのか?
すでに答えを書いてしまっていますが、その理由は彼が内向(I)型の人間だからでしょう。

 

 

外向(E)型は「想定外」、内向(I)型は「想定内」が大好き

 

外向(E)型内向(I)型の違いというのはタイプ分けの中で最も重要なポイントです。

内向(I)型と外向(E)型の違いについてはこちらをご覧ください。
外向と内向 ― 興味や関心の向かう方向

内向と外向
外向と内向 ― 興味や関心の向かう方向このページは『性格理解の基本』からの続きになっています。 自分の天職は何だろうかと考える場合、まず自分自身がどんな人間なのかを...

 

その違いについてはいろんな説明の仕方があるけれど、そのうちの1つとして次のようなことが言えます。

  • 外向(E)型
    …想定外の体験を楽しむことでエネルギーを活性化させ、元気になる。
  • 内向(I)型
    …想定内の出来事ならエネルギーの消耗を抑えられるので安心する。

 

外向(E)型の場合、毎日が想定内のできごとばかりとか、あるいは何のイベントもない日々の連続である場合、エネルギーがチャージできないので顔色まで悪くなります。

外向(E)型の人が休日に遊ぶ予定をビッシリ入れるのを見て内向(I)型の人は「疲れないのかなあ、休みの日くらいは1人でゆっくりすればいいのに」と驚きます。
しかし逆に外向(E)型の人は休みの日にいつもと違うイベントを体験することでウィークデーの疲れを癒やし、エネルギーをチャージしているのです。

 

一方、内向(I)型の場合、人とたくさん出会ったりしゃべったり、騒いだりした後はどっと疲れが出てくるので、定期的に必ず1人きりになる時間と空間が必要です。

内向(I)型の人は1人切りになることで疲れを癒やし、エネルギーをチャージするのです。

もちろん、日頃1人きりで仕事をしている内向(I)型が休日に友だちと遊びに行くということはあります。
そうやって自分の中でバランスをとっているのですが、おそらくその日の夜はやはり疲れてぐっすり眠ることになるはずです。もしかしたらその翌日に本当の休日を入れているのかもしれません。

 

 

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「気持ちを切り替える」というのは外向(E)型の言い分

 

外向(E)型の人は何かあるとすぐに「気持ちを入れ替えよう」と言いますが、これは内向(I)型の人にとっては非常に難しいことです。

例えば今、海の上に浮かべた小さなボートに乗っていると想像してください。
そのボートに乗ったままで、船底の板を張り替えることはできますか?
それはとても無理な話です。
実は内向(I)型の人にとって、自分が乗っているその小さなボートはまさに自分の心そのものなのです。
陸に上がってこのボートから降りれば船底は修理できるでしょう。でも、ボートから下りてしまったらもはや自分自身ではなくなってしまうわけです。

一方、外向(E)型にとって心とは庭に置きっぱなしになっているボートみたいなものです。
それは庭に置かれたオブジェに過ぎないので、もしその船底を取り替えたければ天気のよい日にでも修理すればいいだけです。これが外向(E)型の人が言う「気持ちを切り替える」というやつです。

 

例えば大切な就職面接の日、内向(I)型の人というのはたいがい準備万端の上で「出陣」します。どんなことを聞かれても、どんなことが起きてもすべて「想定内」に収まるように完全に「予習」していく人が多いです。

ところが不運なことに途中で電車が止まってしまったり、あるいは面接会場のビルまで行ったものの面接会場まで上がるエレベーターが途中で止まって閉じ込められるなどしたらパニックになってしまいます。

そういう「想定外」のことが起きた時、自分の気持ちを切り替えられないからです。

しかしこういった場合、「これは仕方ないことだ」と気持ちを切り替え、「では、どうすればいいだろう」と冷静に考えられるのが外向(E)型です。突然の「想定外」な出来事にもまるで普段のことのように対処できてしまうんですね。

 

 

内向(I)型にとって「想定外」は難敵である

 

「想定外」に弱いというのは内向(I)型にとって文字通り弱点です。その「想定外」を乗り切る方法として、ネット検索するといろんなノウハウが書かれています。
どのサイトでもだいたい同じようなことが書かれているので少しだけ抜き出してみますね。

たとえば次のようなアドバイスをよく目にします。

  • スケジュールを作っておく。
  • 最初から様々な可能性を想定しておく。
  • 「想定外」に出くわしたらまず落ち着く。
  • ピンチはチャンスだと考える。
  • 毎日3分でいいから座禅をしよう。

 

ところが内向(I)型の人に言わせれば、そんな対処法などコップ一杯の水で火事を消そうとするようなものだと思えてしまいます。

そこで実は私自身も内向(I)型の人間であるところから、これはオススメできるかもと思う「想定外対処法」をご紹介します。
うまく功を奏する人もいれば、そうでない人もいらっしゃるでしょう。ここはひとつ、あくまでも参考ということで受け取っていただければと思います。

 

 

さじ加減の行き届いたネガティブ思考をする

 

内向(I)型の人というのは意外に楽観的なところがあります。なぜならあらゆることを自分の心中でスケジューリングしていて、そこには外的な阻害要因が考慮されていないためです。
そんな時に外的要因で何か事件が起こるとパニックとなるわけです。

言い換えると、内向的な人が「想定外」でパニックを引き起こすのは「マイワールドの領域内でやっていく限りうまく行くはずだ」という一種の楽観主義が崩壊するからです。

こうした自分の心の傾向を読んだ上で逆を行けばよい、ということになります。
そこで次のように自分に言い聞かせます。

自分の力には限界がある。だから自分1人でやっている限り最後までうまく行くわけがない。
むしろ外から何かの刺激でもあった方がうまく行くかもしれない。
逆に外部から邪魔が入って自分の思い通りに行かなかったとしても、それは自分の努力不足でも能力不足でもないから自分自身の責任ではない。

こんなふうに最初からちょっと言い訳っぽく考えておけばいいのです。
あらかじめハードルをうんと下げておく、という言い方もできます。

そして、もし、うまく行ったら「ラッキーだった!」と思うくらいがちょうどいいのではないでしょうか。

私はこれは「適度なネガティブ思考」または「さじ加減の行き届いたネガティブ思考」だと考えています。

張りぼてのようなポジティブ思考ではなく、あくまでも健全なネガティブ思考です。

 

さて、歴史上、有名な内向(I)型人間にはすごい顔ぶれが並んでいます。

  • 万有引力の発見者、アイザック・ニュートン
  • 相対性理論で有名なアインシュタイ
  • 発明王エジソン
  • 映画監督のスティーブン・スピルバーグ
  • マイクロソフトのビル・ゲイツ
  • 大投資家ウォーレン・バフェット

などなど…。

この人たちはいったいどんな方法で「想定外」の動揺を克服したのでしょうか。あるいは克服し続けているのでしょうか。
今生きている人たちだけでもいいから一度聞いてみたいものです。

 

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