雑記(未分類)

生活困窮者をさらに困窮させる自立支援金

就活弱者

 

生活困窮者自立支援金の利用者がなかなか増えないみたい。

そこで

「支給要件が厳しすぎるのではないか?」

という批判もある。

でも、それだけじゃない。

ホントはこの制度そのものがクズなんだと思う。

 

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単に支給要件が厳しすぎるだけではない

 

昨日のYahoo!ニュースによると、国がやっている生活困窮者自立支援金の利用者がなかなか増えないそうです。

政府の想定だと申請者の数は想定していた半分以下だとか・・・。

 

そして記事の中では

「支給要件が厳しすぎるとの指摘が出ている」

と書かれていました。

 

こういった場合、読者たちに

「この方向でコメントを書いていってね」

ということです。

 

だから案の定、コメント欄には

「だよね、だよね、支給要件が厳しすぎるよ!」

といった意見がたくさん並んでいました。

 

でも、この生活困窮者自立支援金の中身を知ってコメントを書いている人は、どうやらほとんどいないみたい・・・

 

中身を知ってみると、もちろん支給要件の厳しさもさることながら、そもそもこの制度設計そのものがクズだな・・・と思えてきます。

 

 

ハローワークを利用することが大前提

 

まず生活困窮者自立支援金について、簡単に説明しておきたいと思います。

 

これはコロナ禍における全給付金をすでに受け取り、また全貸付金を限度額すべて借り受けてしまった人が対象となっています。

 

その要件というのはどんなものかというと、この内容がこれまた役人文法で書かれた日本語なので1回読んだだけではスルッと頭に入ってこない・・・。

 

そこで大まかにまとめると、

収入も貯金もなく、このまま行くと生活保護を受けるしかないのだけれど、もしハローワークを利用して熱心に就活する気があるなら支給してあげる

という内容です。

 

 

こうした支給要件を読んで

「なんだ、じゃあ生活保護を申請した方が早いじゃないか!」

と思った人は気が早い。

 

そもそも生活保護というのは昨今めったなことでは受けられません。

生活保護を申請しようと役所に出向いても、その場で屈辱的な言葉を浴びせられたり、無理難題を吹っかけられて追い返されるのがオチです。

 

最近、自治体によってはむしろ生活保護の打ち切りを始めたところもあり、そのため餓死者まで出ているという話。

 

 

で、そういう状況にある人たちを対象にして支給しようというのが今回の支援金です。

 

そして、その要件の絶対的キモは

「ハローワークを使って熱心に就活を行うこと」

なんですね。

 

これこそ実は問題ではないか・・・と私は思っています。

 

 

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学歴フィルターも無縁の就活弱者が対象

 

つい最近のこと、転職エージェントのマイナビが一部の就活者に就活関連のメールを送ったところ、そのメールのタイトルが

「大東亜以下」

となっていたらしく、これで1つ炎上が起きたという事件がありました。

 

ご存知の方も多いとは思いますが、「大東亜以下」の「大東亜」とは「大東亜帝国」のこと。

つまり大学を偏差値でレベル分けした場合に生まれる1つのグループ名です。

 

詳しい説明は省くとして、こうした「社内用語」が流出してしまったことで、

「マイナビは学歴フィルターを使って就活者を線引きしているのではないか・・・」

という疑惑が上がっています。

 

 

まあ、それはともかく・・・

私が今、問題にしたいのは、生活困窮者自立支援金の要件となっている「ハローワークの利用義務」の件です。

 

そもそもハローワークって、どんな人が使うのかを考えてみたいのです。

 

ハローワークの正式名称は「公共職業安定所」といいます。

だから昔はみんな「職安(しょくあん)と呼んでいたのですが、何となくイメージが悪いためかハローワークというニックネームが付けられました。

 

 

(あえて死語を使うなら)ナウいニックネームを付けられたにもかかわらず、イメージは昔のままに職安です。

 

この職安ことハローワークをどんな人が利用するのか・・・。

それはもはや学歴フィルターという就活差別問題の対象にさえならない「就活弱者」です。

 

つまりこういう感じ・・・

・学歴が圧倒的に不足している

・年齢が高いため働ける職場がない

・そもそも就活の仕方さえよくわからない

などなど・・・

 

つまりマイナビなどのエージェントを利用すること自体、そもそも難しい・・・という人たちが利用するのがハローワークです。

(異論はあるだろうけど、現実の話はそうです)

 

その一方、企業側にとってもハローワークを利用して人を本気で採用しようという気持ちがあまり感じられません。

 

そして本来これはハローワークを利用する人の責任というより、ハローワーク自体の機能不全、努力不足、ひいては行政の問題です。

 

 

そうであるにもかかわらず、なぜハローワークを使うことが前提なのか?

これは単に

「ハローワークの仕事を確保したい」

というだけの話なのではないでしょうか。

そうしないと予算が付きませんから・・・。

 

 

利用しなければ苦しいが利用するともっと苦しい

 

ところで今回の生活困窮者自立支援金ですが、一体いくらもらえるのでしょうか?

政府は何かと

「3か月で最大30万円」

と吹聴しています。

 

この「最大いくら」という表現、まるで家電や通販の

最大いくらのお値引きです!

の文句とまったく同じ語法ですよね。

最大と言っても、その恩恵にあずかれるのは一部の人だけっていうヤツです。

 

で、その金額ですが、

単身世帯・・・月6万円

2人世帯・・・8万円

3人以上世帯・・・10万円

 

この金額を3か月間いただけるという話。

しかしまあ、いろいろツッコミどころのある給付額です。

 

おそらくほとんどの利用者は単身世帯に属すると思うのですが、月6万円だと今時、都心の1Kアパートの1か月の家賃にも届きません。

 

この金額というのはこのコロナ禍で出された各種給付金の中でおそらく最低の金額ではないでしょうか。

 

しかもしかも!

この6万円をもらうためには、その前提条件としてハローワークに登録をし、熱心に就活をしなくてはならない。

 

そして、その熱心な就活の中身とは

① 毎月1回以上、自立相談支援機関に報告書を提出し、話し合いをする

② 毎月2回以上、ハローワークで話し合いをする

③ 毎週1回以上、求人先で面接を受ける

 

①と②だけでもずいぶん時間が取られるけれど、特に③については神経と体力がもうボロボロになるのではないでしょうか・・・。

 

そして、これだけやっても

月6万円が3か月。

 

これではいくら学歴フィルターにさえ無視される就活弱者であっても、このコストパフォーマンスの悪さに気づかないわけがありません。

 

 

ついでに言えば、もうおわかりの通り、この生活困窮者自立支援金は自営業者やフリーランサーは対象外です。

 

 

この給付金、対象者となる人たちにとっては

利用するも苦、利用しないのも苦

 

自立支援金という名称だけど、まったく支援になっていない。

それどころか生活困窮者へのイジメみたいな制度設計にしか思えません。

 

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