英会話修行記

ネイティブにカモられ続ける日本の英語学習者たち

ネイティブイングリッシュという宗教

 

すでに何度も記事に書いていますが、

昨年5月からオンライン英会話をやっています。

同時にこの1年、YouTubeで英会話の動画を観たりすることも増えてきました。

そうした中、ちょっと感じたことがありましたので記事にしてみました。

 

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今や英語は世界のスタンダード言語

 

世界人口のうち英語を話す人は25%(17.5億人)ほどいると言われています。

ここで言う「英語を話す」とは日常会話として友だちとも普通に英語で会話できるというレベルのことです。

 

一部の日本人のように

「カタコトならどうにかしゃべれます」

のレベルではありません。

 

それを考えると、やはりこの25%という数字は多いですよね。

まさに英語が世界のスタンダード言語と言われるゆえんです。

 

しかし、その25%の中の大部分、細かく言えば80%近くはノン・ネイティブだそうです。

 

 

実際、英語はアメリカ人たちネイティブだけの言語ではありません。

世界中の人々が各国土着の英語を堂々と、胸を張ってしゃべっています。

 

フィリピン人の英語、

インド人の英語、

その他、アジア各国の英語、

ヨーロッパ諸国の英語、

アフリカ諸国で話されている英語、

南米諸国で使われている英語

・・・・・・

 

もちろん各国独特の発音やイントネーションはあったりしますが、どの国の人たちもそんなこと「おかまいなし」です。

 

ノン・ネイティブたちはアメリカ人のスラングは知らないかもしれません。

でも、国際会議やビジネスの場でスラングは不要だから不便はないんでしょうね。

 

 

日本人はネイティブイングリッシュばかりを崇拝する

 

ところが日本には海外のような

ノン・ネイティブとしてのニッポン人の英語

というのは存在しません。

 

日本人は自分たちの英語を時に

ジャパングリッシュ、

カタカナ英語、

などと(ちょっと自嘲的に)呼びます。

 

でも、これは日本土着の英語ではく、あくまでの

「できそこないのネイティブイングリッシュ」

という意味合い・・・。

 

日本人はみんなネイティブイングリッシュ、特にアメリカ英語にあこがれるので、必死になってそれをマネしようとするんですね。

だから書店で販売されている英会話本のお手本もアメリカ人と相場が決まっています。

日本人にとって、もはやネイティブイングリッシュは宗教のようなものです。

 

しかし困ったことに、日本人にとってアメリカンイングリッシュをマスターするのは容易なことではありません。

おそらく99.99%の日本人はアメリカンイングリッシュを完璧にはマスターできないでしょう。

特に発音やイントネーションは難しいです。

 

これは逆にいえばアメリカ人が完璧な日本語の発音や抑揚をマスターできないのと同じです。

 

でも、そもそも達成が難しいからこそ、日本人はネイティブイングリッシュに価値を感じ、崇拝してしまうのでしょうか。

人間は神に近づこうとするが、神と同一にはなれない。

これと似ているかもしれません。

 

それにしても日本でこれだけネイティブイングリッシュが幅を利かせているのはなぜでしょう?

どうして日本人は自分たちの英語を作ることができないのでしょうか。

 

 

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日本人のネイティブ信仰につけこむアメリカ人たち

 

英語というのは1つの言語に過ぎません。

でも、これが日本に来ると、とにかくカネになる商品となるのです。

 

中でもネイティブイングリッシュは日本では超人気ブランドです。

品質がどうのこうのという問題ではありません。

とにかくブランドなのです。

少なくとも日本では有名なブランドとされているので、どの日本人も「あこがれる」というだけの話なのです。

 

日本という国はネイティブイングリッシュがカネになる特別なマーケットのようです。

実際、アメリカ人たちはフィリピン人やインド人にネイティブイングリッシュを売り込もうとはしません。

 

なぜならそういう国ではネイティブイングリッシュの価値はさほどでもないからです。

そういう国でネイティブイングリッシュの教室を開くのはエスキモーに氷を売ろうとするようなものです。

 

しかし世界で唯一、まるでアホみたいにネイティブイングリッシュをありがたがる国があります。

それが日本です。

 

さて、その事実を知ったアメリカ人たちは大挙して日本にやってきます。

なぜなら自分たちが子供のころからしゃべっている言語、つまりネイティブイングリッシュをありがたがってくれる、そして大金を出してくれる民族がいるからです。

 

これって、たとえば自分の家の庭から自然に湧き出る地下水を「特別おいしい」と言って買ってくれる人が何千人もいるものだから、何がおいしいのかよくわからないけど、とにかくカネになるから売っています、って感じでしょうか。

 

こうして一部のネイティブスピーカーたち、特にアメリカ人たちは日本人向けのYouTube動画なども作ったりして、自分たちのビジネスをやっているわけですね。

 

つまり、日本人たちはネイティブイングリッシュとやらを売り物にするアメリカ人たちの「いいカモ」になっているということです。

 

 

アメリカからの帰国子女はネイティブ教の巫女さん

 

日本人のネイティブイングリッシュ信仰につけ込むのはアメリカ人だけではありません。

アメリカからの帰国子女たちもそうなのです。

 

つまり、帰国子女たちはネイティブイングリッシュ教の神殿に使える巫女みたいなものでしょう。

ホントは学生さんのアルバイトだったりしますが・・・。

 

ともあれ、その帰国子女たち、日本に帰ってきてから日本人の英語をさんざん叩いてきます。

「ネイティブはそんな発音はしないよ」

「その表現、ネイティブを怒らせます」

「ネイティブのスラングをマスターしよう」

「ネイティブに近づける発音はこうです!」

「その言い方じゃネイティブに通じません!」

 

これがもしイギリスからの帰国子女の場合には「アメリカ帰り」ほどはウケません。

なぜなら日本人の英語学習者にとって、イギリス英語はイマイチの宗派だからです。

 

さらにまたフィリピンやインド、その他、ノン・ネイティブの国々からの帰国子女たちもまず語学系のYouTubeチャンネルは開設しないでしょう。

開設しても日本ではあまり商品価値が高くないことを知っているからです。

 

まさにアメリカからの帰国子女というのは日本においては「語学的特権階級」のような存在です。

 

 

ネイティブイングリッシュにこだわらない

 

アメリカ映画を字幕なしで観たいとか、アメリカに行きたい、あるいは仕事で行くから・・・という理由でネイティブイングリッシュを学ぶ人も多いでしょう。

 

それはそれでかまわないと思います。

でも、ネイティブイングリッシュの使用価値というのはそれ以上でも以下でもないと、自分の中で割り切った方がいいでしょう。

 

日本人はもっと胸を張って日本人の英語をしゃべるべきだと思います。

ネイティブスピーカーにバカにされようと平気な顔をしていればいいのです。

変に動揺したり、コンプレックスを持つものだから「つけ込まれる」のです。

「いいカモ」にされるのです。

 

また、何から何までネイティブイングリッシュ一辺倒の日本の英語教育も変えるべきです。

このままだと、こと英語学習に関しては日本はアメリカの植民地のような状態です。

 

 

英語に対する日本人の意識が変化し始めている

 

さて、最近気づいたことなのですが、ネイティブスピーカーが作っている英会話系のYouTube動画を観ていると、日本人の意識の変化を少しだけ感じるようになりました。

 

アメリカ人が

「この日本人の英語、ヘンだよ」

と指摘してきたのに対し、

コメント欄に

「この英語でも通じると思いますよ」

みたいなことを書く日本人が出てきました。

 

今まで英語に関してアメリカ人にタテ突く日本人なんていなかったんですけどね・・・。

 

また、そうした動画の中でちょっとエラソーにするアメリカ人に対し、

「だったらあなたももっと上手な日本語を話してください」

みたいなコメントもよく見かけるようになってきました。

 

こういうのって、ホント、ここ最近なのですが、令和になってから日本人の英語に対する意識がついに変わり始めたのかな、という気がします。

 

実によい傾向だと思います。。。

 

もしかしたら、あと20年くらいすると

「ニッポン人の英語」

っていうのが定着しているかもしれませんね。

 

そうしてネイティブイングリッシュから卒業できた時、日本人は本当の意味での国際人になれるのでしょう。

 

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