映画で学ぶ心理学

『アイ・フィール・プリティ!』で考える自己肯定感の意味

 

昨今、「自己肯定感」という言葉が流行っています。

この「自己を肯定する」とは、すなわち「自分をとりまく世界を肯定する」ってことでもあったんですね。

観終わってから、フトそんなことに気づかされた映画を紹介します。

(最後のネタバレはなし)

 

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柄にもなく『アイ・フィール・プリティ!』を観てしまった

 

『アイ・フィール・プリティ!』は2018年にアメリカで作られたコメディ映画です。

内容的にはナンセンスなドタバタ喜劇ですね。

 

ほとんど何の期待もせず、暇つぶしに見始めた映画です。

正直言って自分の趣味にはあまり合わず、最初10分くらい観て、止めようかとも思いました。

しかし結局、最後まで観てしまい、不思議にジワッとなってしまった次第。。。

原題:I Feel Pretty
監督・脚本:アビー・コーン、マーク・シルヴァースタイン
主演:エイミー・シューマー

 

 

 

自己肯定感1000%になると人間どうなる?

 

主役のレネー・ベネットを演じるのはエイミー・シューマー。

私はこの方、初めて知ったのですが、ぽっちゃりした体型を売りにしている女優さんだそうです。

この方、昨年だったかメディアに語ったところによれば、身長170センチで体重は170ポンド(77㎏)とか・・・。

でも役作りのためか、この映画の中の彼女はもっと太っているような気が・・・。

 

で、そのエイミー・シューマー演じるレネーは高級化粧品会社で働く普通のOLです。

高級・・・とは言うものの、彼女のオフィスは本社から遠く離れた場所にある、汚く薄暗いビルの地下室。

そこで会社のウェブサイトの管理をしています。

 

レネーは自分の体型にひどくコンプレックスを持っていて、そのため性格も少々卑屈。

ボーイフレンドもいない。

今いちパッとしない毎日。

 

それがある日、スポーツジムのエアロバイクから転げ落ち、床で頭を打って気絶します。

おそらく打ち所が悪かったのでしょう・・・、目が覚めて鏡を見たら、そこに映るのはモデル体型の超絶美人!

「これは魔法だ!」

彼女は大喜びでジムを飛び出します

(正直、この時点で「そんなアホな!」と思ってしまう・・・)

 

ともあれ、「魔法がかかった?」レネーの自己肯定感は1000%にアップ。

カン違い人生がスタートします。

 

たまたま口笛を吹いていた工事現場の作業員が自分を誘っているとカン違い。

クリーニング屋で受付番号を他の男性客から聞かれた時、電話番号を聞かれたとカン違い。

そして戸惑う男性客とむりやり電話番号を交換した上、その男性をボーイフレンドにしてしまいます。

 

仕事もすっかり積極的になり、自己アピールが功を奏して、ついに憧れの本社勤務。

さらには社長の相談役にまで昇進。

 

レネーは心底、「美人であることがどれだけ人生にとって有利であるか」を実感しつつ、自信をもって毎日を送っているのですが・・・。

 

そんなある日、バスルームでドアに頭をぶつけて失神。

目が覚めて鏡を見た時、自分がもとの体型に戻っていることに気づく。

レネーは魔法(?)がとけてしまったことを知り、激しく落ち込みます。

 

美人だった(?)頃の自分しか知らない社長とは、もう顔を合わせられない。

美人だった(?)自分を好きになってくれたボーイフレンドにも二度と会えない。

 

こうしてレネーは自宅に引きこもってしまいます。

しかし、ある事件がきっかけで、レネーは真実に気づくのです。

「私はずっと私のままだったんだ!」

 

 

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むしろ多くの人は自分を低く評価しがち

 

言うまでもなく、この『アイ・フィール・プリティ!』のテーマは「自己肯定感の大切さ」です。

しかし、そうポジティブになれないのがやはり現実の人生・・・。

 

そんな思いもあって、私はこの映画を見終わった後、すぐに別のストーリーを考えました。

それは次のような内容です。

 

主人公は仕事もでき、男性にもモテる超絶美人。

その彼女がスポーツジムのエアロバイクから転げ落ち、床で頭を打って気絶。

 

目覚めて鏡を見ると、自分が3倍くらいに太った女性に変身していることに気づく。

そして「これはきっと自分がデキる美人なのをよいことに、今まで多くの人を傷付けてきた天罰だ!」と思いこむ。

それ以後、すべてが悪い方向へ流れ始め、仕事も失敗続きで彼氏にもフラれる。

 

そんなある日、バスルームで転んで頭を打ち、また気を失う。

目が覚めてから鏡を見ると、以前のように美人だった頃の自分に戻っているではないか!

ところがすでに仕事も恋人も友人もすべてを失った後。

悲しみに打ちひしがれ、彼女はただ絶望するばかり・・・。

 

ところがちょっとしたことから、彼女は「自分は最初から自分のままだった」ことを知る。

そして、彼女は「自己肯定感の低さが人生をいかに不幸なものに変えてしまうか」を実感する。

 

いかがでしょう?

こちらの方がリアリティがあると思いませんか?

実際、人間というものは自分を低く評価しがちですし・・・。

ストーリーとしては暗くなってしまいますが、内容的には現実味があるように思います。

 

 

話を『アイ・フィール・プリティ!』に戻しましょう。

この映画、観ていてもツッコミどころが満載です。

それだけでなく、「体型をテーマにするのはいかがなものか」という批判もあったようです。

しかしどういうわけか、先ほども書いたように最後にジワッとくるんですね。

 

さて、「私はずっと私のままだったんだ」と気づいたレネー。

その後、彼女はどういう行動を起こすのでしょうか?

それについてはここで語るつもりはありません。

実際にこの映画をご覧いただいた方がよさそうです。

 

 

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