雑記(未分類)

ワクチン拒否派から接種派に宗旨替えした人の心理

一貫性とワクチン接種

 

前々回の記事で『影響力の武器』を読んだことを書きました。

この本、最初はただ単に

「他人にイエスと言わせるための技術書」

だと思っていました。

ところがこの本を読み終わって1週間が経ち、その「影響」が自分の中でジワジワと強まってきました。

とんでもなく不思議な本です・・・。

今回はこの本がきっかけで自分の心の中に起きた変化についての話です。

 

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人は自分の決断や立場を一貫して守ろうとする

 

前々回の記事にも少し書きましたが、

『影響力の武器』には

「人はなぜ、そういう決断をするのか」

「人はなぜ、そういう行動をするのか」

を徹底的に追求した上で、

他人を思い通りに動かすための心理的技法

が6つに分けて解説されています。

 

その1つが「一貫性」です。

 

人はいったん決断を下したり、ある立場を取ると、その後、一貫してその決断や立場を持ち続けようとします。

 

それはなぜか?

これはちょっと考えてみればわかると思います。

 

毎回、言うことや行動がコロコロ変わっていては人から信用されません。

また自分でも「そんな間にはなりたくない」と考えるのが普通です。

 

だから、人はごく自然に何事にも一貫性を取ろうとする傾向があるのです。

 

 

人間が持つ、こうした本能や習性を上手く利用すると、その人物を思いのままに操れる。

そうしたテクニックを熟知しているのが優秀なセールスマンであり、詐欺師だったりするわけですね。

 

 

人に難しい頼み事をして「イエス」と言わせる方法

 

ここで、一貫性について本書に書かれている例を1つだけあげてみます。

(本当はいろんなパターンがたくさん書かれていますけどね)

 

これはある学者が実際に行った実験です。

 

その学者はある住宅地の一軒一軒を訪問して、ある頼みごとをしました。

それは

「公共サービスのための看板を庭に置かせて欲しい」

というお願いです。

 

それがどんなものかを説明するために、家主には1枚のイメージ写真が見せられました。

 

その写真に映っていたのは魅力的な家の庭に置かれた畳1畳ほどもある無骨な看板で、そこには

「安全運転をしよう」

という下手くそな文字が大きく書かれていました

 

当然、ほとんどの住民は拒否しました。
(承諾したのは17%だけ)

 

 

ところが頼み方に工夫を加えたところ、その看板を喜んで置かせてくれた家主の数が一気に増えたのです。

 

その工夫とは・・・

 

看板の件をお願いに行く2週間前に、別のボランティアの人たちがその住宅地を一軒一軒回ります。

そして、

「安全運転するドライバーになろう」

と書かれた10センチ四方くらいの小さなシールを家の壁に貼らせて欲しいと頼んだのです。

 

あまりにも些細な頼みごとだったので、ほとんどの人は承知しました。

しかしその効果は絶大でした。

 

2週間後、シールの件をお願いに行ったスタッフとは別のメンバーが同じ家を訪問し、例の無骨な看板の設置をお願いしたところ、なんと、その承諾率は76%にもなったのです。

 

 

その家主たちは別に断ることもできたはずです。

なぜなら1回目に来た人と、2回目に来た人とは「全く別の団体の人たち」という設定だったので、

「シールならいいけど看板はお断り」

という選択もできたからです。

 

でも、ほとんどの家主は看板の設置に喜んで協力してしまった・・・

 

この時、家主たちの心の中で何が起きたかというと、

いったん何かを決め、ある立場を取ったからには、

その考えや立場を変更したくない

という意識が芽ばえたのです。

 

つまり、単に家の壁に小さなシールを貼るだけであっても、いったん社会に役立つ人間としての立場を取ったからには、その立場を維持したいという意識が家主たちの心の中に生じたのでしょう。

 

 

著者のチャルディーニによれば、優秀なセールスマンたちはこうした心理テクニックを使って顧客の心を操っているそうです。

そしてもちろん(優秀な?)詐欺師も・・・。

 

 

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人が一貫性にこだわるのは自分で決断した時

 

『影響力の武器』によれば、人はどんな時でも一貫性を保ちたいと思うわけではないようです。

 

人が一貫性を保とうとするのは、

その決断を自分自身で下した場合

だけです。

 

 

たとえば先ほどの実験でも、まず最初にシールを貼らせてもらいに行った時、

政府の方針で、この地域の住宅地ではこのシールを家の壁に貼っていただくことになりました。

などとお願いしたら、たぶん

まあ、いいか・・・こんな小さなシールだし・・・

ということで承諾はしてくれるでしょう。

 

むしろ断る理由を考える方がめんどくさいよ

 

でも、その2週間後、別のスタッフにせよ、同じスタッフにせよ、またその家主のところに行って例の看板を置かせて欲しいと頼んでも、十中八九、断られるはずです。

 

なぜなら

前回は「政府の方針」だと言うから承諾したけど、今回はこんなカッコ悪い看板を庭に置くなんて、誰の頼みであろうと絶対お断りだ!

という気持ちになるからです。

 

この時、なぜ一貫性が生まれないかというと、それは最初の承諾が自分自身で決めたことではなかったからです。

 

 

ワクチン陰謀説の信者たちが消えた理由

 

この「一貫性」について考えていた時、最近、ちょっと気づいたことがありました。

それはコロナワクチンの接種についての件です。

 

 

以前、日本にも「ワクチン陰謀説」なるものを信じていた人たちがいましたよね。

その人たちは次のような考えに取り憑かれていました。

「コロナなんて存在しない」

「ワクチンを打つと2年後には死んでしまう」

「これは世界の人口を減らすための陰謀である」

 

ところが今年の夏頃から、陰謀説を信じていた人たちの大部分が続々とワクチン接種を受け始めたのです。

それで日本のワクチン接種率はぐっと上がったのだと思います。

 

 

ところがその一方で、いまだに

「絶対にワクチンは打ちません!」

と言い続けている人たちもいます。

 

 

当初、同じように「反ワクチン派」だったにもかかわらず、あっさり宗旨替えをした人と、いまだにしていない人。

この違いはいったいどこから生まれたのでしょうか?

 

 

『影響力の武器』を読んで、私はその理由がわかりました。

 

まず、陰謀説を信じていた人というのは、自分の頭で考えた上で「ワクチンを打たない」と決めたわけではなかったということです。

単にネット上にある「ワクチンは陰謀だ」というデマを鵜呑みにしただけでした。

 

つまり自分の頭で考えた上での結論ではなく、単にウワサに流されてワクチンを拒否していただけだったのです。

 

だから、「ワクチンは打たない」という自分の立場にこだわらなかったのでしょう。

つまり一貫性が生まれなかったということ。

 

 

一方、いまだに反ワクチン派であり続ける人たちの場合、もともとワクチン陰謀説やネット上のデマなど信じてはいませんでした。

その代わり自分の判断でワクチン接種を拒否していた人たちだったのです。

 

つまり、自分自身で決定を下したので、今でも一貫性を持った行動を取っているだけなのです。

 

 

一貫性にこだわり過ぎると損をする

 

さて、他人事のように書いてきましたが、実は私もまだワクチンを打っていません。

 

その理由は他の記事にも何度か書いています。

1つは敏感体質のため、おそらく副作用がふつうの人以上になる懸念があること。

もう1つは他人から強制されるのが大嫌いだからです。

 

 

しかしここに来て、1つ大きな問題が出てきました。

私の予想に反して世界ではいまだにコロナが収まりません。

むしろ再拡大している地域もあるとのこと。

 

私は将来、海外移住を目指して英会話の練習に励んでいるわけですが、このままだとワクチン未接種では海外渡航できそうにないんですね。

 

この海外渡航の件がなければ、私は今でもワクチン接種の必要性を感じません。

なぜなら人が大勢いる場所に行くこともなく、また公共交通機関を利用することもめったにないからです。

基本、ステイホーム生活です。

感染するリスクも、人に感染させる可能性も、たぶん限りなくゼロに近い。

 

 

とは言え、じわじわと社会から隔絶されていく状況であることは感じています・・・。

 

 

実は『影響力の武器』にも

「一貫性にこだわるあまり、損をすることもある」

と述べられていました。

 

また、この本には

「一貫性にこだわる人は個人主義的な社会に多い」

とも書かれています。

 

・・・だからアメリカではいまだに接種率が6割にも届いていないわけです。

そして私もまた個人主義を大切にしている人間です。

利己主義じゃないからね

 

自分のイズムにこだわるのも大切ですが、ここはいったん、自分の「一貫性」を取り下げるという、新たな決断も必要かも知れません。

 

それに万が一、ワクチンの副作用がキツかった場合も、今なら病院はすいています。

だから、ワクチンを打つなら第6波が始まる前かな、と・・・。

 

 

いまだに

「ワクチンを打てば、それでいい」

などとは思っていません。

 

でも、こだわりすぎて損をしっぱなしの人生ではダメです。

 

こういうふうに考え方のワクが少し広がったように感じるのも

『影響力の武器』の影響かな・・・

と思います。

 

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