雑記(未分類)

「アンガーマネジメント」という正論じみた暴論

バカヤロー!

 

最近、よく耳にするアンガーマネジメントという言葉。

一見、正論に聞こえます。

でも、この言葉だけがお題目のように広がっています。

なんだかヘンだぞ、この思想。

時には「正しく怒る」ことも必要じゃないのか・・・。

 

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そんなに怒っちゃダメなのか?

 

『バカヤロー!私、怒ってます』って映画、ご存知ですか?

公開が1988年、つまり昭和63年。

その翌年64年がちょうど平成元年なので、まさに怒濤の昭和時代の最後を締めくくった日本映画だと言えます。

 

当時も今も、社会生活の場において、「怒りを爆発させる」ことは一種のタブーになっています。

 

でも、そういう風潮の中、他人の理不尽な仕打ちに耐えかね、ついに怒りを爆発させる人もいます。

そういう人たちをコミカルに描いたオムニバス映画として、当時、この『バカヤロー』は話題になりました。

 

この映画によって

「時には怒ることも必要だよね」

という意識が当時の人たちの間に広がった気がします。

 

 

ところが令和になって、またもや怒りはタブー視されるようになってきました。

それも極度のタブー視。

 

いつのまにやら「アンガーマネジメント」という言葉まで生まれ、

「怒ること=自己管理できていない」

ということで、

「ダメなヤツ」

の烙印を押される時代となりました。

 

まさに怒った瞬間、一発退場。

ああ、恐いっ!

 

 

怒らずにずっと耐えてきたのは自分の方なのに・・・

 

本来、アンガーマネジメントの対象となる「怒り」というのは限定されたものだと思います。

 

例えば自分のストレス発散のために他人をサンドバッグ代わりにするような怒り。

上司の立場を利用して部下を理不尽に叱りつけるようなパワハラ。

道で肩が触れただけで相手をののしったり、さらにはブスッといってしまう行為など・・・。

 

こういった、いわゆる「キレる」行為こそ、本来、アンガーマネジメントの対象です。

 

だから人によっては「6秒ルール」なんてものを唱える人もいます。

「カチンときたら、いったん心の中で6秒数えよう」

というやつです。

なんで6秒なのかねえ・・・

 

うん、それはそれできわめて正論です。

しかし場合によっては 6秒どころか、すでに6週間、いや6か月以上も我慢し続けてきて、それでも相手の嫌がらせが終わらないので「怒る」というケースもあるはずです。

 

ところが周囲の人は

「あの人、今までずっと耐えてきたのに、ついにカンニン袋の緒が切れたんだな」

とは理解してくれません。

 

それどころか、

「あれ、おとなしい人だと思っていたのに、ずいぶん短気な人だな」

と感じる。

 

いやいや、その感じ方、ちょっとヘンでしょ!

ずっとおとなしかった人がやっと怒った場合、それは短気とは言わないはずだけど・・・。

(どうしてわかってあげないんだろう)

 

ところが「怒り」はタブーとされている世の中にあっては、日頃どんなにおとなしい人であれ、一度でも怒ったらアウト!

 

アンガーマネジメントができていない人だ・・・

「はい、退場」

となってしまうのがオチです。

 

いくらなんでもこれは変だろう・・・

と思うのですが。

 

 

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1人歩きするアンガーマネジメントというお題目

 

私はクリスチャンではありませんが、聖書にこんなことが書いてあるそうですね。

「右の頬を打たれたら左の頬を差し出せ」

 

でも、そういう場合、そもそも人の右頬を打つような輩は迷わず左の頬も打ってくるものです。

そしてこちらがガマンしていると、調子にのってさらに右、左、右、左と連打してくる。

 

そういう相手にガマンしている、つまりアンガーマネジメントを働かせているのは、もちろん無抵抗に打たれ続けている側の人間です。

 

 

だけど近頃のアンガーマネジメントという言葉は、これだけが「お題目」のように1人歩きしていて、

「とにかくキレちゃダメよ、終わりだよ」

という思想が蔓延しています。

 

ただ単に、その一点だけにフォーカスして、全体の状況や事情を考慮しようとはしない。

 

だから日頃から細かく切れている人より、ごくたまに正しく怒った人の方がインパクトも強いためか、非難の対象とされてしまいがち・・・。

 

いくらガマン強くても限界があるので、ついに自分の怒りを表明したとたん、

「はい、アウトです」

 

そして、

自爆テロ

と認定されてしまう。

 

 

それで「アンガーマネジメントができていない」と言われるなら、それはまさに

正論じみた暴論

と言った方がよいのではないか。

 

なんともやりきれない時代になりました。

 

 

ところで今、もし『バカヤロー』の令和版ができたら、どんなストーリーになるでしょうか?

昭和の『バカヤロー』は全4話から構成されていて、いずれも非常にわかりやすいストーリ―でした。

たとえば横暴な乗客に怒るタクシードライバーの話など。

 

でも、令和版ともなると、ストーリーはもっと陰湿になるでしょうね。

恐いけれども、ちょっと見てみたいような・・・。

どこか製作しないかな、と期待しています。

 

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